「いま、会いにゆきます」市川拓司
 なんで読もうと思ったのか。ともかく手に入れ、読んでみました。摩訶不思議な文体と言うわけでもなく技巧を凝らしているわけでもなく、下手をしなくても小学生にだって読めるだろう文章なのに、描かれているものは深い愛。澪の下した決断が胸に痛いです。ちょっとしたレトリック(比喩にあらず)も含まれていてそれが印象を深めるのかもしれません。子を持つ父親としてはなにがしか思うところがありました。
 あとこの作品は映画化(2004.10.4よりロードショー)されるようですが、原作が一人称での作品は映画化ってあんま良くないような気もするんだけど、ちょっと気になります。
 この作者の他作品も読んでみたいです。って、ああ、「14ヶ月〜妻が子供に還っていく〜」もこのひとの作品だったのか。