『魔術師ドンコ』 若松旺

 小学生の頃に読んで、内容がよくわからないまま、それでもなぜか心惹かれた作品だった。
 残念ながらいまは手元にないので読み返すこともできないけど、たしか学校嫌いの中学生ドンコという男の子の話だったと思う。心優しき他人のためにしか魔法を使えない魔術師。心の声に誘われてドンコは三人の魔法使いに会う――。
 そんなお話だったと思う。それ以外の内容はちっとも覚えていないのだけど。
 ふとその題名を思い出したので書いてみた。実のところ題名以外はほとんど忘れていた。いや題名さえ今日やっと思い出したんだけど。ググって調べても2chの児童書スレでちょっと言及されていただけだった。古本屋で見かけたこともない。
 そうだ、正月に帰省したとき、少し探してみようか。いま読んだら、自分はどんな感想を抱くのだろう。面白いと思えるのだろうか。すこし怖くもありそしてちょっと楽しくもある。