『薔薇のミルフィーユ』今野緒雪

 黄薔薇が一番面白かったというのは賛成票が多そう。菜々は良いキャラしてますが、いくらか既存キャラと被っているところがあるのは仕方がないところかな。由乃があまり重要視されていないというのが笑えた。
 白薔薇さんとこですが、おにいたま登場に関しては、まー、なんというか、否定はしないですけど、志摩子さんの悩みが段々浅くなっていくなー、と。キャラの重みみたいなものがこれで失せちゃったりしそう。作者に意図あって出したのかどうかが味噌だな。無い方に賭けられるけど。
 あと乃梨子の暴走(襟掴みとか)が初期のころを思い出してやるせない。
 紅薔薇さんところは、なんというかもういい加減にしてくれないかな、と。卒業問題をクローズアップした方が良かったんでないの?
 含む問題は判るといっちゃ判るが、今この時点でする話かな? 超長期連載(作中での祥子の結婚とか)まで視野に入れてるわけでもないだろうに。
 おそらく十二月にでるのは短編集っぽいものになって、来年の四月にでる本編が瞳子問題(上下巻あたりになりそう)なのだろうけど、この一冊を無駄にしたのは相当痛かったと思うのだけどね。むしろ瞳子の家庭の問題なんかあればスムースだったろうに。今回、誘ったけど来なかった、というのが伏線か?とも思うが、それでもあんまりだ。
 言いたかないが末期的状況。巻き返せそうにもない。