SSの書き方・課程

 というのをせいるさんのとこで見かけたのでちょっと考えてみる。
 最近、書いている「マリアさまが見ている」の二時創作を例にとってみよう。

・原作を読む。
・ネタの取捨選択&シーン空想
・プロット作成
・粗筋作成
・ラストを決める
・シーン毎の執筆(頭から書いていくわけではない。ラストを先に書き上げる場合もある)
・物語を繋げてみる(頭から調整)
・推敲&修正&加筆(縦読みソフトもむろん使用)
・誰かに読んで貰う。
・さらに修正
 紙に出力することももちろんありますが、HPアップ品ならだいたいここまで。

 SSの方向性は色々ありますけど、大きく分けて原作補完系と日常延長系(コメディー・ギャグを含む)、或いは過去(追憶)・未来編といった流れがあると思います。とにもかくにもこの方向が決まらないとどうしようもありません。この辺は頭の中で自問自答するのがベター。というかアウトプットしたいから書くのであって、書くために書くわけではないのです。つまりは愛。愛ですよ。

 ネタ出しで補完系を目指すならまず作品に疑問を持ちます。この場合の疑問というのは作品を疑う意味での疑問ではなく、キャラの行動とか、物語の流れのなかで「あれ? これどうなってるの」という引っ掛かりに気付くことです。疑問が持てたら幸いです。そのままその疑問の理由を自分なりに考えてみるんです。レイニーを例に取ると「祥子の行動」もしくは「祥子の態度の理由」なんて上がりますし「瞳子の目的」とか「祥子と瞳子の関係」なんかも話になりそうですね。

 もう一つは作者さんが置いてくれた伏線を利用する方法。例えばレイニーには「二股かけたお姉さま(チョコレートコート)」の伏線を置いていましたし、パラソルには「青い傘の旅」というまだお話になっていない伏線があります。これらを使ってお話を考えるのです。例えば、「青い傘」ですが、祐巳がコンビニで盗られたところから話は始まります。ただマリみての世界ですからできれば盗られるよりは間違って持って行ってしまったとするほうが良いかもしれません。もちろん盗っていったから始まる物語でも全然構わないわけですが。

 補完系の場合、話の収束先は概ね決まっていますので割と楽なのではないでしょうか。大事なのは原作の雰囲気を壊さないようにすることと辻褄を合わせるということでしょうか。過去編もそうですね。
 未来形の場合は想像力次第ですね。日常系はそれこそネタ次第です。こっちはまあ私の手に余るので割愛します(笑
 SSを書き始めるときに私が大事にしているのはとにかく「ラストだけは考えておくこと」です。補完系の場合、着地点を決めます。最終的な着地点さえ見極めておけば途中の物語はどうにでも出来ます。紆余曲折は物語の華。いくら回り道をしても良いわけですから。

 プロットを考える際、シーンごとに二・三行の粗筋を置いていきます。台詞でも良いし行動でも構いません。とにかく物語の始まりから終わりまでを一本の線にします。これが物語の流れになります。その際、一人称にするか三人称にするか決めるのも大事です。私の場合は基本的に原作に則した一人称的三人称です。というか一人称が苦手なだけですが(笑

 それが終わったら全体を見て調整します。お話に山と谷があればOK。なくても書いているうちに思い浮かぶこともありますから、思い浮かんだらすぐに追加します。追加したことで流れが変わったら、また全体を見直します。シーンの入れ替えが必要になることもあります。一番良いのはフローチャートを書いてみることなんですが、テキストライタ上でも把握できるならそれで構いません。長い作品になると大変ですけどね。それでこれを繰り返しているうちに作品のだいたいの流れが見えてきます。
 ミスリードやトリックを使う作品の場合はここで相当な時間を掛ける必要があります。物語の流れと読者の誘導をロジカルに考えなきゃいけないのでとんでもなく面倒くさいですが、決まったときの爽快感はなにものにも換えがたいものがあります。これについては後日また言及します。「受精卵」の場合とか。

 物語の流れがだいたい決まったら、あとはシーン毎に書いていきます。ぼんやりとでもキャラになったつもりで考えていればだんだん台詞が浮かんできます。まずはそれを書き留めます。使えなくてもいいからとにかく会話を書いていきます。会話で流れをつくり、会話の合間に説明の地の文を加えていきます。それを延々と繰り返していきます。
 私は書いている途中から推敲してしまう方なので著しく効率が悪いです。書いては直し、直しては書くという繰り返しのため、一文に時間が掛かるので書くのが遅いです。ほんとーに遅いです(涙
 出来るならだーっと書いてしまってから直す方が効率がいいのですが。そうやってパーツをあらかた作り終えたら、前後の調整を行います。

 あとは推敲と修正をえんえん納得いくまで繰り返すだけです。そして自分が納得できるところまで出来たら、知り合いに読んで貰います。そして頂いた意見を元に再び調整作業に入ります。これでまあ作品は出来上がると思います。
 
 えっと、疲れたので今日はここまで(笑
 以上が私のSSの書き方……というか“書き方のひとつ”です。えっとだらだら書いたので変なところがないと良いな(苦笑